トヨタ、EVでも優位性維持 モーターやインバーター…HV技術を応用 (1/2ページ)

 ハイブリッド車(HV)「プリウス」を発売して来月で20年を迎えるトヨタ自動車は27日、「車両電動化技術」に関する説明会を開いた。同社はHVで培ったモーターやインバーター、電池などの技術が、あらゆる次世代車に活用できると強調。マツダなどとの基幹技術の確立、全固体電池の開発や充電器といったインフラの普及などで、電気自動車(EV)を含めた次世代車でも優位性を維持していく考えを示した。

 トヨタで駆動系技術を担当する「パワートレーンカンパニー」の安部静生常務理事は説明会で、「モーターなどのコア技術があれば、さまざまなタイプの電動車をつくることができる」と強調。EVやプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)にはいずれも、HVで要素技術の高性能化や軽量化、低コスト化を進めてきたノウハウを役立てることができるとした。

 例えば、1997年に投入された初代プリウスから、現行の4代目までに、ハイブリッドシステムのコストは約4分の1に低下したという。モーターは約3倍の高回転化を実現するとともに、モーターを組み入れた装置は約3割軽量化。電力を変換する装置「パワーコントロールユニット」は約5割軽量化し、電池の最大出力も約3割向上したという。

HVの延長線上にない技術の開発にも着手