日銀・片岡審議委員、追加緩和必要と主張 長期化、金融機関に「悪影響」 (1/2ページ)

 日銀の片岡剛士審議委員が2%物価目標の早期達成に向け、追加の金融緩和策を講じるべきだとの主張は、2019年10月に予定される消費税増税による景気の減速懸念を念頭に置いているが、「金融緩和にとって(利ざや縮小など)悪影響がじわじわ続くのは避けるべきだ」と考えている側面も大きいようだ。ただ、日銀が金利をさらに引き下げる追加緩和に踏み切っても物価が上昇しなければ、銀行の経営はより厳しくなる。

 10月の金融政策決定会合で、片岡氏は15年物国債の金利が0.2%未満で推移するよう国債買い入れを強化すべきだと追加緩和の必要性を唱えたが、他の委員からは「プラス効果より副作用の方が大きい」などと反対された。資産バブルや銀行収益の悪化による「金融仲介機能」の低下を懸念する会合メンバーが大多数だ。

 だが、民間銀行の17年9月中間決算では、本業のもうけを示す実質業務純益は減益となったものの、株価上昇や企業倒産の減少で、利益水準は依然高い。片岡氏は「現状では金融仲介機能の著しい悪化はうかがわれない」と反論する。

 とはいえ、物価が上がらないまま現行の大規模金融が長期化すれば、金融機関の稼ぐ力が徐々に弱まる。

 片岡氏は、2%に到達する蓋然性を高める政策を行うことができれば「(金融緩和を手じまいする)『出口』が見えてくるので、金利も上がり、金融機関には望ましい」と指摘している。

 ただ、追加緩和による物価押し上げ効果は不透明で、一段の金利低下が銀行収益を急速に悪化させる恐れもある。(飯田耕司)

日銀金融政策決定会合での片岡氏の意見