【ベンチャー支援の現場から】成果報告を業務効率化に反映

インドで開催されたボイジャーのデモデイ。8社が成果を発表した
インドで開催されたボイジャーのデモデイ。8社が成果を発表した【拡大】

 ■野村HD印子会社、アクセラレータープログラム 

 野村ホールディングス(HD)のインド子会社はこのほど、ベンチャー企業からアイデアを募集し、実用化を目指すアクセラレータープログラム「VOYAGER(ボイジャー)」を実施し、その成果を報告するデモデイを現地で開催した。ここで発表された8社によるプログラムを踏まえ、グローバルベースでの業務改革につなげていく計画だ。

 日本でのボイジャーは、社会性の高い経営課題をテーマに設定。7月には5社が成果を発表した。その中の一つで、IT系ベンチャーと共同開発したシニア層の顧客向け新サービスは、すでに導入された。

 これに対してインド子会社のボイジャーは、実際の業務に直結するアイデアを中心に選んだ。野村HDでは企業や機関投資家などを対象に、資産の調達と運用の両面からサービスを提供するホールセール事業をグローバルに展開しており、インド子会社はサポート拠点として重要な役割を果たしているからだ。

 インド子会社でのボイジャーには、インドをはじめシンガポールやイスラエル、米国といった英語圏を中心に150社以上が名乗りを上げた。その中から選ばれた8社が10週間かけて取り組み、プログラムの成果を発表した。

 具体的なアイデアは、(1)人工知能(AI)を活用し、電子化された申請書などの書類を、あらかじめ決められた承認・決裁ルートに従って集配するシステム(2)AIや神経言語プログラミングを活用し、課題の特定や解決、サービス・商品といった「おすすめ」の提供を、自然な人間の会話形式で実行するプログラム(3)学習機能や生体認証を活用し、詐欺を探知・防止するシステム-など。一連の参加企業とは、事業化に向けた取り組みを継続していく。

 インド子会社では、フロント業務のサポートや取引から派生する事務処理など、社内の管理業務を通じて顧客や市場と直接相対するフロントオフィスを支援している。このため今回のボイジャーを通じ、インド子会社での業務効率化を図ることによって、東京やロンドン、ニューヨークなどの主力拠点にも波及させ、収益力の強化につなげる。

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