【高論卓説】泥沼の保育大手総会、経営陣に軍配 社員の本気度、見誤った創業者 (1/2ページ)

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 前社長と現経営陣が全面的に対決姿勢を見せた保育園大手で東証1部上場のJPホールディングス(HD)の臨時株主総会が22日に開催された。今回、株主総会を招集したのは創業者で前社長の山口洋氏。定款の規定変更と取締役1人の解任と選任の株主提案を提出するためだ。定款変更では取締役の任期を2年から1年に即時変更し、取締役の解任方法の規定を定款から削除するという提案だった。

 取締役の任期の即時変更は事実上の現取締役の解任となることから、現経営陣は山口氏グループの乗っ取り行為の布石だと判断し臨戦態勢で臨んだ。

 そして取締役の即時解任を回避するために取締役の任期短縮を来期以降から行う会社提案を提出し、その一方で山口氏がセクハラで退任したことや山口氏の社長時代のセクハラやパワハラについて問題視。第三者委員会に調査を依頼した。17日に第三者委がセクハラやパワハラがあったことを認定したことを現経営陣は明らかにした。

 山口氏側は17日にJPHDを名誉毀損(きそん)罪で告訴。両者は泥沼の戦いとなっていった。そして迎えた22日。株主総会が始まったのは午前10時で会場のメルパルク名古屋には80人を超える株主が集まった。皮肉な話だが、総会を招集した山口氏は会場には姿を見せなかった。

 総会開始から10分程度社長が議長を務めていたが突如、山口氏側の株主が議長交代の手続き動議を出し、山口氏と共同保有で名を連ねる佐原忠一氏が議長に就任した。

 「この時、会社側の顧問弁護士やコンサルタントなどスタッフ全てが会場の外に出され、代わって山口氏側のスタッフや弁護士が会場に入ってきました」(JPHDの株主)

山口氏側は勝利を確信も、事態は一変する