東レ子会社でも不正、経団連会長出身母体の不祥事 在任中にも改竄 (1/2ページ)

経団連の榊原定征会長=9月25日、東京都千代田区
経団連の榊原定征会長=9月25日、東京都千代田区【拡大】

 東レ子会社でデータ改竄が発覚し、経団連内で「想定外の展開」(幹部)と動揺が広がった。経団連の榊原定征会長は東レ出身で社長、会長を歴任。榊原氏の在任中にも改竄が行われていたからだ。2002年に発足した現在の経団連で、会長輩出企業が大きな不祥事を起こしたのは初めてで前代未聞の事態だ。

 榊原氏は神戸製鋼所や三菱マテリアルなどでデータ改竄が相次いでいることを非難。27日の定例会見でも、「不祥事が続き、日本の製造業全体の信頼が揺らぎかねない」と強い懸念を示した。また、不正があった場合に「発覚時点で公表するのが原則だ」と、後手に回った各社の対応を批判してきた。だが、その翌日に出身企業でもデータ改竄が発覚。しかも、不正の認識から公表まで約1年3カ月が経過していたことも判明した。

 東レがデータ改竄を榊原氏に告げたのは定例会見が終了した27日夕方。関係者によれば、経団連本部で東レ担当者から報告を受けた榊原氏は「残念だが、真摯(しんし)に対応するように」としか話さなかったという。経団連幹部は「会長は経団連の業務に専念しており、東レの状況を知らなかったようだ」と説明する。

 通常、経団連会長を出身会社は数十人の社員を派遣して支えるが、経団連関係者によると、「歴代会長に比べ、東レのスタッフは極めて少ない」という。また、榊原氏は経団連会長就任2年目に東レ取締役を退き、日覚昭広社長ら現経営陣との意思疎通が乏しくなっている。出身企業とのパイプが細くなったことも社内の状況を把握できなかった要因とみられる。

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