規制改革推進会議 電波オークションは「検討継続」 当初は現状維持


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  • 規制改革推進会議を終え、記者会見する大田弘子議長=29日午後、東京都千代田区永田町(斎藤良雄撮影)

 電波周波数帯の利用権を競争入札にかける電波オークションの導入をめぐり、規制改革推進会議は「検討継続」と答申した。制度導入に反対してきた携帯電話大手3社は胸をなで下ろした形だ。答申には新しい周波数割り当てでオークションに近い価格競争の要素を導入することも盛り込まれたが、平成32年開始予定の第5世代(5G)移動通信方式の最初の割り当てには間に合わず、現状維持が続く。ただ、会議ではオークション導入を求める声も根強く、議論の行方は予断を許さない。

 「電波オークション導入については反対します」

 10月下旬の同会議の部会。ヒアリングのために呼ばれた3社の電波担当者はこう口をそろえた。

 現行の割り当て制度は、総務省が事業者の優劣を審査する「比較審査方式」。災害時対応なども審査項目だが、総務省の裁量が大きく、手続きの不透明性が指摘されてきた。

 しかし、3社はオークションで高値の落札が続出すれば、利用料が高騰し災害対策への対応や新技術導入が遅れ、利用者負担も増加する-と主張。ソフトバンクの担当者は「オークションが始まれば山間部など不採算エリアの投資ができるのか」と語り、現行方式への支持を明確にしていた。

 ただ、答申には新たに割り当てる周波数帯は、価格競争の要素を含めて決定する方式を導入するとも明記。平成30年度中に関連法案を提出するとした。

 実際に新方式が導入されるのは31年秋ごろとみられる。このため、5G移動通信方式については追加割り当て時のみ新方式を導入し新規参入を促す予定だ。最初の割り当てで周波数帯の獲得を目指す携帯大手3社にとって影響は限定的とみられる。  (西岡瑞穂)