良質で割安の「リノベ物件」首都圏で急増 薄まる新築へのこだわり (1/4ページ)

「グランディーノ駒込」の専有部。最新の部材を取り入れることで新築同様の洗練された空間によみがえった=東京都豊島区
「グランディーノ駒込」の専有部。最新の部材を取り入れることで新築同様の洗練された空間によみがえった=東京都豊島区【拡大】

  • ミサワホームは築36年の専門学校を賃貸マンションに用途変更する工事を進めている=東京都千代田区

 不動産市場で、中古物件を大規模改修し再生販売するリノベーション事業を強化する動きが相次いでいる。マンション開発大手、大京グループの大京穴吹不動産が東京23区内で初めて建物単位のリノベーション物件の販売に乗り出したほか、三井不動産やミサワホームは、耐震性も高める新たな再生建築手法で競争力を高める。首都圏新築マンション価格が高水準で推移する中、良質で割安感のある「リノベ物件」への関心は高まっており、各社の取り組みが一段と活発化するのは確実だ。

 消費者ニーズが変化

 “おばあちゃんの原宿”として知られる東京・巣鴨。周辺には閑静(かんせい)な住宅街が広がるこの地域の一角で大京穴吹不動産はリノベーションマンション「グランディーノ」シリーズの販売を開始した。総戸数23戸の「グランディーノ駒込」(豊島区)は築20年。元は豊島区の区民住宅だったが、第三者機関による建物診断・調査を踏まえた大規模修繕工事で生まれ変わった。

 専有部に新築向けのオリジナルキッチンを導入。共用部にはエントランスベンチや住戸専用の宅配ボックスを設置するなど、新しい機能を追加して付加価値も高めた。そのたたずまいは新築分譲マンションと変わらないが、3.3平方メートル単価は周辺の新築ブランド物件の7割程度とあって注目されている。

 駒込の物件はグランディーノシリーズとして4件目。これまでの販売の手応えから、リノベーション営業課の清水一志担当部長は首都圏を中心に「年、数棟ペースで増やしていきたい」と意欲を示す。同社では、マンションの住戸単位分や戸建てを含めたリノベーション事業全体で、2021年3月期に販売戸数を2500戸超まで拡大する方針だ。

割安な中古物件の人気高まる