【フロントランナー 地域金融】北都銀行の地方創生の取り組み(8)

産業コンソーシアム「秋田風作戦」
産業コンソーシアム「秋田風作戦」【拡大】

 ■再生エネ利用の野菜工場なども想定

 ウェンティ・ジャパンの佐藤裕之社長が立ち上げた産業コンソーシアム「秋田風作戦」には、秋田県内外から建設業、運送業、保守メンテナンスを目指す企業、メーカーなど100を超える企業・団体が参加。分科会を形成し、将来の産業集積に向けて産学官が連携した取り組みを展開している。

 「風は、きりたんぽやハタハタと同じ秋田の『特産品』です。地元の特産品は地元の事業者で生かしたい。周辺産業も含めて秋田を風力発電の一大基地にすべく尽力しています」(佐藤社長)

 2011年に運転を開始した「厚田市民風力発電所」、東北の生活協同組合などとともに運営する「コープ東北羽川風力発電所」、日本製紙と共同で開発する「向浜風力発電所」、そして「秋田潟上ウインドファーム発電所」など、計画中の案件も含めるとウェンティ・ジャパンの風車はすでに約40基。本格的な操業、発電事業がスタートする日も間近に迫っている。

 まずは計画中の案件をしっかりと形にして安定した事業運営を行い、借入金の返済を目指す佐藤社長だが、すでにその先も見据えている。

 「再生可能エネルギー、特に風力発電と親和性の高い別の産業も作り出したい。例えば野菜工場。どんなに無農薬や有機農法をうたっている野菜でも、使っているエネルギーが火力や原子力由来では格好がつきません。自然エネルギーへの評価は高いですから、風車印の野菜などができれば、ヒット間違いなし」(佐藤社長)。さらにはコールセンターやデータセンターの緊急電源としての可能性や、水素への展開など、その発想はとどまることを知らない。

 秋田の風力発電産業化はまだ道半ばだが、大きな将来性を感じさせる。部品製造やメンテナンス事業に手を挙げる地元企業も出てきた。風力発電を通じた秋田活性化の未来は明るい。秋田の風は、間違いなく地方創生の追い風だ。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp