【日本発!起業家の挑戦】医師の負担の少ない時間にMRから情報収集 コミュニケーション効率化 (3/5ページ)

MRと医師のコミュニケーションの効率化を図るマーティ・ロバーツ氏
MRと医師のコミュニケーションの効率化を図るマーティ・ロバーツ氏【拡大】

 --そこで起業を決めたのですか

 「最初は、会社の中から、ソフトウェアの販売によって問題提起をしようと試みました。米国では複数の企業が、MRと医師が離れた場所にいても協議できるシステムを提供していました。それどころか、15年以上も前からMRと医師のコミュニケーションはオンラインに移行していました。日本でも、テクノロジーがどんな変化をもたらすかは明らかでした。私たちは、すでに米国で実証されたシステムの一つをライセンス契約で日本に持ってきて、ローカライズをして販売しようと考えていました」

 大掛かりな研修

 --その計画はどうなりましたか

 「期待していたほどうまくはいきませんでした。関心を持つ顧客にソフトウェアを見せたところ、誰もがアイデア自体は気に入ってくれたんです。しかし、日本ではすべての営業担当者に『今までのやり方は今日まで。明日からは全員やり方を変えてこの新しいオンラインシステムを使うこと』と言うだけでは足りません。大掛かりな研修・トレーニングが必要になりますが、それを提供するのはハードルが高すぎました。ソフトウェアを売るだけでは何も変えることができませんでした」

 --なるほど。対面コミュニケーションでの営業とインターネット上での販促には全く異なるスキルが必要ですからね。社内でそういった課題に取り組もうとしたんですか

 「この領域に成長可能性があることは分かっていましたが、研修もサービスとして提供することになると、日本市場の特殊なニーズに合う営業担当者を私たちの会社でも採用してトレーニングしなければなりませんでした。しかし、当時、セジデムは買収が間近に迫っていて、新規事業を始めることに対して後ろ向きでした。自分で会社を立ち上げようと決めたのは、その頃だと思います。けれども、会社を去るわけですから、その計画を立てるのに長い時間がかかってしまいました」

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