MRと医師のコミュニケーションの効率化を図るマーティ・ロバーツ氏【拡大】
--長いというと、どれぐらい
「エンタッチ創業の準備を始めるために会社を辞めたのは1年半後です。M&Aのプロセスを最後まで見届けました。それから、起業によって、秘密保持契約や競業避止義務に反することがないように気をつけました。スタートアップの時間軸を基準にすると、とても長い時間ということになりますが、計画に時間をかけたことはプラスに働きました。やっとエンタッチを立ち上げるというときになって、物事がよりスムーズに運びましたし、その後の成功も準備期間があってこそだったと思います」
業界内に理解者
--起業まではスタートアップ界に縁がなかったのですよね。創業初期の社員や投資家はどうやって集めたのですか
「実は、資金調達が大変でした。まず、スタートアップ・イベントに出かけるようにしました。それから、可能な限り多くの人に自分から連絡を取って、アドバイスをもらうようにしました。あなたに初めて会ったのも、どうやってエンジェル投資家に出資してもらえばよいかアドバイスしてもらえないかと思って、私が突然メールを送ったんだと思います」
--そうでしたね! アドバイスが役に立ったようですね
「アイデアを説明するのに多くの時間を割きました。この事業モデルを理解してくれる人はあまりいませんでしたが、数人はすぐに理解して、投資したいと言ってくれました。エンタッチの営業担当者の多くが東京以外で在宅ワークをしていましたので、地方創生に貢献しているということで日本政策金融公庫から融資を受けることもできました」