商工中金のビジネスモデル議論 検討会、早期民営化求める声相次ぐ

 不正融資が発覚した商工中金の今後のあり方について検討する政府の有識者検討会の第3回会合が11日開かれ、商工中金の今後のビジネスモデルについて議論が行われた。会合では、地方の中小企業の再生を担いながら融資を行う金融機関への転換を求める声が大勢を占めた。ただ、こうした事業であれば政府系金融機関である必要はなく、「早期に民営化すべきだ」といった指摘も相次いだ。

 今後、不正の温床となった公的な制度融資「危機対応融資」のあり方を検討する中で、民営化の是非についても議論する。

 この日の会合には、不動産担保に依存せず企業の事業内容を評価して融資を行う「事業性評価融資」に詳しいNPO法人、日本動産鑑定の森俊彦会長がゲストスピーカーとして参加。中小企業のうち130万社が廃業の危機にあると指摘した上で、経営効率化や事業継承などを支援しながら融資する事業性評価融資の必要性を強調し、「商工中金がフロントランナーになるべきだ」と述べた。

 商工中金がこの事業領域に進出することに委員から目立った反論は出なかったが、「本来は民間がやればいい分野」「商工中金も民営化した方が、民業圧迫を心配せずやれる」と、議論は商工中金の民営化問題に及んだ。

 危機対応融資の縮小が不可避となる中、商工中金が政府系金融機関であり続けることの意義を見いだすことは難しくなってきている。