【高論卓説】若者に蔓延するスマホ中毒 1カ月の「ネット断食」でどう変わる? (1/3ページ)

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 インターネットは電気、ガス、水道と同じように生活に欠かせないインフラだ。鉄道や航空機、さらに企業や国家でさえネットなしには運営できない。ビジネスマンがネットから受ける恩恵は、どこでも仕事ができることに尽きる。出張はもう会議を欠席する理由にはならない。国外からでも飛行機の中からでも会議に参加することは可能だ。

 筆者は東京都内で会社の仕事、群馬県みなかみ町で百姓仕事と二重生活をしている。自宅の古民家のいろり端でメールのチェックができるし、トラクターを操作しながらインスタントメッセンジャー(IM)で東京のスタッフと連絡を取り合うこともしばしばだ。ネットなしに生活はできない。

 ちなみに、最近ベンチャー企業で働く人たちは、めっきり電話を使わなくなった。われわれが無意識に使ってきた電話は相手の都合を無視して先方の時間に割り込む。が、彼らを見ていると仕事もプライベートも連絡手段はほとんどがIMだ。

 電話もしてくるが、「今、電話していいか」とこちらの都合を打診してくるから無駄がない。昔から「電話とメールの長いヤツは使えない」というのは通説だが、IMを使えば連絡も報告も要領よく端的にまとめることができるので仕事のスピードは格段に上がる。

ネットを通した「つながり」が切れることに不安