「アクションカメラ」が人気 臨場感ある写真でSNS映え

 耐衝撃や防水に優れた「アクションカメラ」と呼ばれる小型カメラが人気だ。スキーやサーフィン中に装着して、臨場感ある動画や写真を撮影でき「SNS(会員制交流サイト)映え」を求める客層に受け入れられた。メーカーはスマートフォンとの違いを訴え、需要を掘り起こす狙いだ。

 カシオ計算機は30年以上販売する腕時計「G-SHOCK(ショック)」の技術を生かし耐衝撃にこだわった「GZE-1」を開発し、10月に売り出した。市場想定価格は5万円程度。

 同社の高木明徳取締役専務執行役員は「デジタルカメラ市場が壊滅的な中、カシオの開発精神を体現した勝負球だ」と意気込む。

 米ゴープロは9月、頑丈な上に高画質の4Kで撮影できる「HERO6 Black」を5万9000円で発売した。

 ソニーも昨年6月、ブレ補正にこだわった小型カメラ「FDR-X3000」を発売しており、好評という。参考価格は約5万4000円。

 カメラ映像機器工業会によると、日本企業による昨年のデジカメの出荷台数は5年前から約8割減った。一方で、GfKジャパンの調査では、今年1~10月のアクションカメラの販売台数は前年同期に比べ6割増えた。

 GfKのアナリストは「スマホではできない撮影が可能な点が、人気を集めた理由だ」と話している。