JDI、高精細液晶パネルを開発 VR画像リアリティー向上

 液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)は12日、仮想現実(VR)端末用の3.6型の高精細な液晶パネルを開発したと発表した。1インチ当たりの画素数(ppi)を従来製品の651ppiから803ppiに高め、画像のリアリティーを向上した。2018年春にサンプル出荷を始め、18年度内の量産を目指す。

 VR端末用パネルはレンズを通して画面を拡大して見るが、現在量産する精細度のパネルでは画素の格子が固定パターンとして見えてしまっていた。精細度を高めることでこうした懸念を払拭できる。

 VR端末は今後、小型軽量でスタイリッシュなデザインの製品の開発が進む見通し。画面サイズを小さくして画像の解像度を維持するには、さらに高精細なパネルが必要になる。JDIは精細度が1000ppiのパネルを開発中で、18年上期に開発を完了する予定だ。JDIによると、VR端末はここにきて値ごろ感のある製品が投入され始めており、18年以降に本格的な市場の拡大が見込まれるという。