“世界一の地ビール”が茨城で生まれた理由 老舗酒蔵が造る「常陸野ネスト」の魅力 (1/5ページ)

 世界中でブームが続く、クラフトビール。茨城の老舗酒蔵が造る「常陸野ネストビール」は、ドイツ、イギリス、アメリカなど世界各国で行われている国際的なビールコンテストで何度も金メダルを受賞している“世界一のビール”だ。茨城生まれの地ビールは、なぜ海外で人気を博すようになったのか。そこには「欧米のコピーでは売れない」という気付きがあった--。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 小規模な醸造所で作られた「クラフトビール」のブームが世界中でつづいている。アメリカでは金額ベースでビール市場の2割を占めるまでに成長した。ここで人気なのが日本産の地ビールだ。

 米国で飲まれている地ビールの代表例といえば、「木内酒造」(茨城県那珂市)が造る「常陸野ネストビール」。1997年のインターナショナルビアサミットで金賞を取って以降も、アメリカ、ドイツ、イギリスなど世界各国で開かれた数々の国際ビールコンテストで1位を獲得している。昨年は米国に約136万本を出荷。今年3月にはサンフランシスコ、10月には上海に直営店とレストランをオープンした。

 なぜ茨城産のクラフトビールが、海外で人気を博すようになったのか? そこには、商品開発の段階から海外進出を見据えた、数々の戦略があった。

きっかけは、ブームの終焉