“世界一の地ビール”が茨城で生まれた理由 老舗酒蔵が造る「常陸野ネスト」の魅力 (3/5ページ)

 「常陸野ネストビールは、欧米で売れているビールのコピーであってはいけないと思いました。そこで、国産原料にこだわった日本スタイルのビール作りが始まりました」(木内さん)

 例えば「Red Rice Ale(レッドライス・エール)」は、日本の古代米である赤米を使用したビール。淡い薄紅の色合いと果物を思わせる香りが特徴の、日本独自のテイストが、海外でも評判だ。

 また、日本ならではのクラフトビールを実現するため、昭和30年代で栽培が終了していた日本の原種麦「金子ゴールデン」の生産を復活させ、生まれたのが「Nipponia(ニッポニア)」というビールだ。

 さらに、みかんの古来種である茨城産の「福来みかん」を使用した「DaiDai Ale(だいだいエール)」や、香りのアクセントにユズを使用した「Saison du Japan(セゾン・ドゥ・ジャポン)」など、国産原料や日本の歴史にこだわった商品を展開している。

(左)赤米を使用した、レッドライス・エール(右)茨城産の福来みかんを使用した、だいだいビール(PRESIDENT Onlineより)

(左)赤米を使用した、レッドライス・エール(右)茨城産の福来みかんを使用した、だいだいビール(PRESIDENT Onlineより)

 「日本の茨城という地域にある、私たち木内酒造がビールを造る意味を追求しました。オリジナリティーを極めていって、自分たちのスタイルに作り上げていったことが、海外の人からユニークだと評価いただけた理由だと思います」(木内さん)

キャッチーなロゴも、世界進出を視野に入れ作った