“ただ不便”な超大型書店はもう無理なのか ジュンク堂創業者が見据える活路 (4/6ページ)

 当社では「honto」というネット書店のグループを持っていて、ネットとリアルの融合については、アマゾンよりも何年も前から進めています。ネットで注文いただければ店舗に取り寄せることもできるし、ご自宅まで送ることもできる。ただし、来店いただくだけの「付加価値」という点では、まだ取り組みが足りないと思っています。

丸善ジュンク堂書店・工藤恭孝会長(PRESIDENT Onlineより)

丸善ジュンク堂書店・工藤恭孝会長(PRESIDENT Onlineより)

 ネット書店は沖縄本島に在庫100万冊をもてるか

 --大型店の役割はこれからどうなるのでしょうか。

 【工藤】私どもの場合、旗艦店である池袋本店の在庫量が特別に多いんです。ロングテール(販売量の少ない多くのアイテム)の部分は、あそこから出荷しているんです。

 だから出版社によっては、自社の倉庫に常備していないような稀少本まで、池袋本店に預けてくれています。要するに出版社に頼んでも出荷してもらえないような本まで持っているんです。だからお客様が探している本のヒット率は、アマゾンよりもわれわれのほうがずっと高いはずです。アマゾンが「バックオーダー」、いわゆる取り寄せ委注文をやめてしまったのは、うちだったら1日で届くのに、アマゾンでは3週間もかかるのか、と言われるのが嫌だからでしょう。

 それから沖縄の場合、うちは国内で4番目に多い100万冊の在庫をもつ那覇店がありますから、離島でも翌日には届けられます。ネット書店が宅配便で本州から送ると、1000円以上の費用がかかる上に、2日以上かかってしまう。それではネット書店のみなさんが沖縄にそれだけの在庫をもつかといえば、それは考えづらいでしょう。

東京以外では「下げ止まり」の傾向