“ただ不便”な超大型書店はもう無理なのか ジュンク堂創業者が見据える活路 (6/6ページ)

 【工藤】問題は雑誌ですね。値段を上げたら売れないと思っている版元さんが大勢なのでね。書店が売り上げを確保できるような高価格の雑誌を出してもらわないと、書店経営は難しいです。値段を上げて、正味(書店の仕入れ値)を下げてもらえれば、町の本屋さんにも「うちは店にゆとりがあるから配達もするわ」と考えてもらえるでしょう。そうした対策を何とか出版業界全体でやれないものか。フレッシュな売り場をつくるには、雑誌は欠かせません。本屋がなくなった地域でも、せめてどこかに雑誌は置いてほしいですね。

 --書店のなくなった地域では、コンビニが雑誌や書籍の流通を担っていますね。

 【工藤】コンビニが本屋の役割を果たしてくれれば、それは望ましいことだと思います。もしくは郵便局が担う可能性もあるでしょう。スペースに余裕のある地方の郵便局には、「半分本屋にしてくださいよ」とお願いしたい。郵便局ですから配送もできるはずです。流通機能を相乗りで使えば、稼働率も上がり、効率化も進むと思います。

 工藤 恭孝(くどう・やすたか)

 丸善ジュンク堂書店 会長

 1950年兵庫県生まれ、72年立命館大学法学部を卒業後、実父の工藤淳が経営していたキクヤ図書販売に入社。76年にジュンク堂書店を立ち上げ代表取締役社長に就任、2012年丸善書店の社長に就任、2015年丸善書店とジュンク堂書店が合併し丸善ジュンク堂書店発足、初代社長に就任。17年11月代表取締役社長を退任し会長に。

 (丸善ジュンク堂書店 会長 工藤 恭孝、プレジデントオンライン編集部 特別編集委員 原 英次郎 撮影=プレジデントオンライン編集部)(PRESIDENT Online)