【ハザードマップ】やまと/小樽ベイシティ開発

 ■親会社破綻 “ハコ物経営”行き詰まる

 ▼やまと やまとは12月7日、店舗を閉鎖し、破産手続きを弁護士に一任した。鮮魚店として創業し1975年に食品スーパーに転換。韮崎市および北杜市を中心に山梨県内に「スーパーやまと」を展開。92年以降、ホームセンターと共同で複合型店舗を相次いで出店するなど急成長し、ピークの2000年6月期には売上高約78億9200万円を計上した。

 後継者がいない中小スーパーの再生や空店舗への出店による商店街の支援、電気自動車充電スタンドの設置、移動スーパー運行などの取り組みで話題も集めていた。しかし、設備投資などによる借入負担が重かったうえ、同業者との競争激化などで採算が悪化。最大16店舗を構えていたものの、13年以降は不採算店を中心に7店舗を閉店、17年6月期の売上高は約27億4000万円まで落ち込んだ。

 金融機関の支援も受け経営の立て直しを図っていたが赤字が続いたうえ、10月の台風の影響による集客減などで資金繰りが悪化し、今回の措置となった。

 ▼小樽ベイシティ開発 小樽ベイシティ開発は12月7日、札幌地裁に民事再生法の適用を申請した。

 同社はJR小樽築港駅貨物ヤード跡地の再開発を目的に設立。1999年3月に約400億円の巨費を投じ、大型複合商業施設「マイカル小樽」をオープンした。しかし、2001年9月に当時の親会社だったマイカルが民事再生法を申請したことに連鎖し、民事再生を申請(負債額約492億円)。再生計画に基づき債務弁済を行う一方、日本政策投資銀行を筆頭債権者とする担保付債権をポスフール(現イオン北海道)が一括取得し約194億円の債務が残された。

 この債務の返済が進まなかったため、特定調停による債務圧縮を2度試みたが、スポンサーの確保や弁済金の手当てができなかった。その後、新スポンサー獲得など交渉を進めていたが企業再生ファンドのルネッサンスキャピタルがスポンサーとして名乗りを上げ、12月5日にイオン北海道が保有する債権188億1500万円を取得していた。

                   ◇

【会社概要】やまと

 ▽本社=山梨県韮崎市

 ▽設立=1951年2月

 ▽資本金=3000万円

 ▽負債額=約16億7000万円

                   ◇

【会社概要】小樽ベイシティ開発

 ▽本社=小樽市築港

 ▽設立=1991年11月

 ▽資本金=1億2700万円

 ▽負債額=約280億円

                   ◇

 〈チェックポイント〉

 やまとは、高齢者の買い物難民を救う移動スーパーや地元商店街の活性化支援などユニークな経営で知られていた。しかし、本業では赤字経営が続いていた。地方都市では人口減による市場減少と大手資本の寡占化というダブルパンチが続く。稼ぐ場所が限られた地元業者は厳しい生き残り競争にさらされている。

 小樽ベイシティ開発は、オープン後2年もたたないうちに親会社のマイカルが破綻。連鎖倒産の憂き目に会い、その後も順調に再建したとは言い難かった。2度目となる今回の民事再生は事業譲渡を前提とし、当時の状況と性格は異なるが、一連の経緯は親会社に左右されるハコ物経営の難しさを物語っている。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)