【木下隆之のクルマ三昧】日本市場に活力与えるボルボ初の大賞 花を添えたレクサスLC (3/3ページ)

 それでいてもちろん、レクサスLCはクルマとしての完成度が高い。満点の資格がある。選考委員の配点を詳細に分析すると、レクサスLCに満点を与えた人が多かった。かたやボルボXC60は、満点の数でポイントを稼ぐのではなく、低い点数を満遍なく集めた。取りこぼしがなかったのだ。クルマのキャラクターを正しく表していると思う。

 逆にエモーショナル部門賞で多くの得点が集まり、特別賞に輝いたのは当然であり、嬉しく思った。数年後に2017年の今を振り返った時に、レクサスLCの生まれた年なのだと記憶に刻まれるはずだからなのだ。

 ともあれ、初の大賞に輝いたボルボXC60を始め、数々の部門賞を獲得した魅力的なクルマたちには賛辞を送りたい。そして一方で、選考委員の立場から不遜な発言を許してもらえれば、ボルボXC60に大賞が与えられたのは、沈静化する日本市場に活力を与えて欲しいとの願いが含まれていると思う。

 日本カー・オブ・ザ・イヤーとはそういうものだ。そのクルマの良し悪しに加えて、期待が数字となって配点されたのだと思う。

選考委員別配点表はコチラから

木下隆之のクルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は隔週金曜日。

【プロフィル】木下隆之(きのした・たかゆき)

木下隆之(きのした・たかゆき)レーシングドライバー 自動車評論家
ブランドアドバイザー ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。