【ピックアップ】女性管理職育成テーマに情報交換会

PCSA会員企業の人事担当者ら女性社員17名が参加した
PCSA会員企業の人事担当者ら女性社員17名が参加した【拡大】

 パチンコ・チェーンストア協会(PCSA、会長・加藤英則氏)は8日、東京都中央区の同協会会議室で「第3回女性活躍推進情報交換会」を開催。会員企業の人事担当者、女性活躍推進担当者ら17人が参加した。

 この取り組みはパチンコホール業界での女性活躍推進に関する講演やディスカッションを通して、理解を深め促進を図る目的で2015年から開催。3回目となる今年は「女性管理職育成」をテーマに、マネジメントサービスセンターの戦略ソリューション室室長・芝沼芳枝氏が「女性管理職育成のポイントと成功のための取り組み」と題した講演を行った。

 講演では、「女性管理職育成の必要性について、労働人口の減少や国際比較の視点から日本での取り組みにはまだまだ課題があり、その中でパチンコホール業界全体ではさらに後れを取っている傾向がある。そのため女性管理職育成への着手は急務である」「採用、配置、教育、評価、報酬など、女性活躍を推進する上でのさまざまなポイントに対して、女性のニーズを会社がしっかりと把握し、どのように対応できるかが重要」などと指摘。これらについて具体的なデータや他業界の女性活躍推進事例を紹介しながら説明が行われた。

 続いてのパネルディスカッションでは、講師を務めた芝沼氏をコーディネーターに、会員企業の女性社員がパネリストとして登壇。「女性ならではのライフイベントを経て仕事を継続するためには、会社や上司、周囲の理解・協力が必要不可欠」「女性活躍推進を進める上では、経営層の理解によるトップダウンは必須」「ミドル層の意識改革も必要」「女性によるボトムアップも必要」等、パチンコホール業界における女性管理職の育成について、それぞれの立場から意見を交わした。その後、参加者がグループに分かれて各社の女性活躍推進の現状や課題について情報交換するとともに、問題意識の共有などに務めた。

 今回の女性活躍推進情報交換会について、PCSA人事問題研究部会リーダーの志賀健太郎氏は「パチンコホール業界の女性管理職育成については、まだまだ課題が多いことは事実。しかしながら、即効性のある特効薬はなく、その必要性を会社として認識し、一歩ずつ進めていくことが一番の近道と考える」と同取り組みの重要性を強調。「情報交換会を通じて女性活躍推進への理解促進、ならびに同業界で働く女性のネットワーク拡大につなげることで、女性活躍推進の原動力の一助になれば」と期待を寄せた。