「即金」のメルカリ過熱 たった5分で買い取り上限1000万円に達する日も (2/3ページ)

メルカリが始めた新サービス「メルカリナウ」の画面。バッグなどを撮影すると査定額が表示される
メルカリが始めた新サービス「メルカリナウ」の画面。バッグなどを撮影すると査定額が表示される【拡大】

  • スマートフォンに表示されたアプリ「メルカリ」の画面(宮崎瑞穂撮影)
  • 色々な物を個人売買できるスマートフォンアプリ「メルカリ」では、トイレットペーパーの芯も出品されている(寺河内美奈撮影)

 メルカリナウ開発責任者の石川佑樹さんが「より高く売れるメルカリとすぐに売れるメルカリナウ」と説明するように、メルカリナウではすぐに売れる代わりに、個人間で売買する従来のメルカリよりも安値で査定されるというデメリットもある。

 しかし、世の中には安くてもすぐに売りたいと思う人が多いようで、サービス開始当初から利用者は殺到している。メルカリはこの事態を予想して、1日の買い取り総額を1000万円に制限したが、メルカリ関係者は、予想を上回る利用者の急増にうれしい悲鳴を上げる。

 初日の11月27日は正午のサービス開始から17分でサーバーがダウン。その後午後2時半ごろからサービスを再開し、6時前には上限に達した。上限に達すると翌日の午前10時から買い取りを再開するシステムだが、28日以降毎日、10分程度で上限に達している。30日はわずか5分で終了した。

 メルカリは出品までの手間がかからないアプリの使い勝手の良さが特長で、若年層の利用者を増やしてきたが、「実際にお金が支払われるのか」「ちゃんと品物が届くのか」「購入希望者との価格交渉などがめんどうだ」など個人間取引への不安や不満の声も聞かれていた。

 若者の価値観やトレンドに詳しい、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーの原田曜平さんは、メルカリナウの過熱する人気について「メルカリは1対1で素人同士の売買だったが、素人だと逃げられるという不安もある。メルカリナウは、メルカリ子会社が買ってくれるので安心して(手持ちの品を)売れるというのが一番の理由だ」と分析する。

 一方、中古の品物を自宅に来て査定する古物の買い取り事業者もいるが、メルカリナウは自分で荷造りして集荷してもらうだけなので、「買い取り事業者に家に来てもらいたくないという層のニーズにもマッチした」とも指摘した。

 順調なスタートを切ったメルカリナウだが、既にトラブルも起きている。査定時には「(ほぼ未使用の)美品」と申告されて撮影された品物の写真も美品だったにもかかわらず、実際に買い取って届いた品物は「買い取れないほどひどい状態のもの」(メルカリ広報)というケースもあったという。

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