【スポーツbiz】キタサンブラック快挙も…売上げはピーク時の半分、JRAの地道な努力 (3/3ページ)

有馬記念を快勝したキタサンブラック=24日、中山競馬場
有馬記念を快勝したキタサンブラック=24日、中山競馬場【拡大】

 テレビCMの充実や競馬場の改築などで若い層、とりわけ女性層への浸透を図るとともに、初心者向けの競馬教室を通じた普及活動。さらにはインターネットを通した勝馬投票券の購入システム構築など、さまざまな手段を講じている。

 そんなJRAだが、キタサンブラックの有終の美を伝えた同じ日の産経新聞は、一方で興味深い記事を掲載した。

 家族の申告に基づいてインターネットによる投票券販売を停止する制度の導入である。ギャンブル依存症と診断されたり、その疑いがあるとされる人を対象にした措置で、統合型リゾート施設(IR)導入に備える政府方針に則している。そうした制度を、JRA自らが推進することが画期的だ。

 インターネットによる売り上げの減少は否定できない。しかし、それに増して導入の意義を積極的に考えたのであろう。若い層や女性層、初めて購入したいと考えている層に「安心、安全」を伝える意義は大きい。

 もちろん、その先には18歳での勝馬投票券購入があると思われる。現在、購入できる年齢は20歳以上に制限されているが、一足先に選挙権が20歳から18歳に引き下げられた。これに呼応して解禁となれば、潜在的なファン層の拡大も期待できる。

 キタサンブラックの子供たちが競馬場に登場するのは21年ごろ。さて、JRAの売り上げ増大、ファン拡大は実現できているだろうか。(産経新聞特別記者・佐野慎輔)