【群馬発 輝く】アスリートからメディカルまで…独自の機能性インソールで世界を変える「BMZ」 (1/5ページ)

インソールは、職人が一枚一枚丁寧に製作する=15日、群馬県みなかみ市
インソールは、職人が一枚一枚丁寧に製作する=15日、群馬県みなかみ市【拡大】

  • 高橋毅社長
  • 3Dスキャナー搭載の測定器に乗るだけで、足にぴったりのインソールが製作できる=15日、群馬県みなかみ町

 □「BMZ」(ビーエムゼット)

 冬になるとスキー客でにぎわう群馬県みなかみ町。このまちで、人間の足の裏から世界を変えようという壮大な野望に燃える会社がある。靴底に敷く機能性インソールの開発・製造を行う「BMZ」(ビーエムゼット)だ。

 プロアスリート愛用

 同社のインソールは、人間の足の骨格全体を支える立方骨をサポートし、足の運動性を維持するという独自理論を基に設計されている。疲労軽減やけが予防に効果が認められ、年間約15万足を売り上げる。サッカーやスノーボードなど幅広い種目のプロスポーツ選手に愛用されている。

 高橋毅社長(61)は県立沼田高校時代、サッカーでインターハイ出場、県代表選出の経験を持つなどスポーツへの造詣が深い。

 人間の足には、かかと、母趾球、小指球を結ぶ三角形の辺である3つのアーチがある。高橋社長は「それらのアーチが崩れると、運動のパフォーマンスが落ち、けがをしやすい状態になる」と説明する。

 従来のインソールは、アーチの部分を盛り上げ支えることで守っていたが、ギプスのように土踏まずを圧迫するため、足の動きを阻害するという弱点があった。

 そこで高橋社長が開発したのが、立方骨を支えることで骨格を崩さずにアーチを守るインソールだ。「キュボイド(立方骨)バランス理論」と呼ばれる理論を基に作られ、土踏まずを接地せずに足指を自由に動かせる。

医療分野での取り組みも