【高論卓説】実践に役立つ企業研修か 生産性向上へ参加者の成果測定必要 (1/2ページ)

 生産性向上の要請が高まる中、企業研修がどれだけ生産性向上に役立っているかを問う声が高まっている。企業研修を実施すれば、参加した社員の研修時間当たりの通常業務による生産性はゼロとなる。企業研修がそれに見合う生産性向上効果をもたらしているかが問題だ。企業研修の生産性向上効果は、その研修がビジネス実践に役立っているかどうかという点と、研修成果が高いかどうかという測定結果によって判断できる。

 研修がビジネス実践に役立っているかどうかは、研修参加者が研修で学んだスキルを実際のビジネスの場面で実践することと、研修参加直前、直後、1カ月後の3つの時点の研修参加者のスキルレベルの見極めによりある程度測定できる。研修で学んだスキルの実践のために最も簡単で、効果が高い方法は、そのスキルを研修後1週間以内にビジネスで活用して、講師にリポートや質問を送付することだ。スキルレベルの見極めは、講師が行ってもよいが、実は確度が予想以上に高いのは、参加者が自己診断することだ。スキルが高いか低いかを一番分かっているのは自分自身だからだ。

 このように申し上げると、「人それぞれ甘辛のバラつきがあるから自己評価は信用できない」という声を聞くことがある。しかし、参加者横並びで優劣をつけようとしているわけではない。一人一人の参加者の3つの時点でのスキルレベルの自己認識の変化を見るので、そのデータは意味を持つ。1回のデータだけではなく、複数回数の研修に参加し、複数プログラムのデータが集計されると、確度がさらに上がる。

研修成果の測定は複雑ではない