【回顧 2017】(下)日本品質の看板に泥、揺らぐ信用… 不祥事相次いだ日本経済を振り返る (1/2ページ)

10月、データ不正問題の記者会見で謝罪する神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=東京都千代田区
10月、データ不正問題の記者会見で謝罪する神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=東京都千代田区【拡大】

 ■製造業で不祥事相次ぐ

 国内製造業で品質に関わる不祥事が相次ぎ、国際的に「メード・イン・ジャパン」の信用が揺らいだ。日産自動車や神戸製鋼所などが自動車や航空部品といった日本の看板産業に泥を塗った。不正の背景には、日本独特の規制や商習慣の問題も浮かび上がった。

 低い法令順守意識

 欠陥エアバッグのリコール(回収・無償修理)の費用を負担しきれなくなったタカタは6月、東京地裁に民事再生法の適用を申請して経営破綻した。米国を中心に多数の死者を出しながら対応が遅れ、消費者や米当局の強い反発を招いた。主要事業を中国系米企業に譲渡するが、エアバッグの回収はまだ終わりが見えない。

 日産自動車では9月、国の規定に反し資格のない従業員に新車の最終的な安全点検をさせていたことが発覚した。書類の偽装も横行していた。弁護士らの検証チームは、人手不足や法令順守の意識の低さを指摘した。

 10月にはSUBARU(スバル)でも無資格検査が判明した。

 ただメーカーが国の代わりに新車の車検をする「型式指定制度」は国内向けのみに適用され、輸出車は対象外だ。運用をメーカー任せにしている国の姿勢も含め、見直しの声が強まっている。

ノルマ優先で現場は疲弊