「ニンテンドースイッチ」品薄続く 部品メーカー活況で生産余力なし (2/2ページ)

家電量販店はニンテンドースイッチの入荷をアピール。だが、種類によっては完売していた=大阪市北区のヨドバシカメラマルチメディア梅田
家電量販店はニンテンドースイッチの入荷をアピール。だが、種類によっては完売していた=大阪市北区のヨドバシカメラマルチメディア梅田【拡大】

 供給体制を長期間整えられなかった主な要因は、スイッチを作るために欠かせない電子部品業界の活況にある。

 電子部品メーカーでは、スマートフォンの部品に加え、自動車の電装化で車載部品に使われるなど、需要が旺盛だ。設備の増強に取り組んでいるが、生産余力がない状況という。

 センサーや通信機器を手掛けるアルプス電気は、平成30年3月期の設備投資を前期比26%増の603億円としているが、「車載は3~5年前から受注がある一方、スマホは開発から受注までの期間が短い。ゲーム機も含め、それぞれ期間の異なる注文が重なり、工場はフル稼働している」(広報担当者)という。

 半導体を主力とするロームも、30年3月期の設備投資を前期比4割増の600億円とするが、「電子部品業界全体が好調で、原材料の取引先や装置メーカーは繁忙になっている」と説明。速やかな増産は難しいという。(藤谷茂樹)