日本生命は2016年4月に発売後、昨年11月末までに約5万件を売った。「お金の面で子供たちに迷惑をかけたくない」といったシニアのニーズを拾った。第一生命やかんぽ生命保険も昨年からトンチン年金を販売している。
認知症との向き合い方も社会問題となっている。太陽生命は「ひまわり認知症治療保険」が発売から1年10カ月で累計販売件数が30万を超す大ヒット。認知症の症状が180日間続くと、最高300万円の一時金を受け取れる。認知症の進行を遅らせたり症状緩和に役立てたりしてもらう。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、100歳以上の人口は現在の7万人から50年には70万人に増える見通し。生保各社の取り組みは、老後の生活や医療費負担などの心配を解消し、元気に余生を楽しむシニアが増えるきっかけになりそうだ。