【2018 成長への展望】日立製作所社長・東原敏昭さん(62) (2/2ページ)


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 --原子力発電事業は世界的に採算性が高くない

 「環境問題やエネルギーの安定供給、廃炉の人材確保などを総合的に考える必要があり、原発はベースロード(基幹)電源であるべきだ。日立にとっては英国で20年代前半の稼働を目指す新規原発計画をいかに成功させるかが重要。リスクを最小限にするため、現地開発会社への出資者を募って日立の連結子会社から外す方針で、投資して採算性がある形を作らないといけない。19年の最終投資判断まで予断を許さない」

 --日立、三菱重工業、東芝の原発燃料事業の統合や将来的な原子炉事業再編に向けた動きは

 「なかなか進まない状況だ。世界規模での原子力政策をどうするかの議論から始め、その上で日本のあり方を議論しなければならない」

 --神戸製鋼所の性能データ改竄(かいざん)問題の影響は

 「問題のある材料が納入されたのは鉄道中心だ。出荷段階でうちの製品検査を通しているので、顧客納入時点で品質に問題があるとは考えていない。コストありきでやると問題が起こる。トップとして損得より善悪と言い続けなければならない。日立の社内調査では倫理観に関わる話は出ていない」

【プロフィル】東原敏昭

 ひがしはら・としあき 徳島大工卒。1977年日立製作所。2010年日立プラントテクノロジー社長。日立製作所執行役常務、専務を経て、14年4月から社長、16年4月から社長兼最高経営責任者(CEO)。徳島県出身。