【2018 成長への展望】旭硝子社長・島村琢哉さん(61) (2/2ページ)


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 --神奈川県の工場で車載用ガラスを生産強化した

 「欧州の高級車から始まった動きだが、インパネの画面が大型化してきている。当社はスマートフォン用カバーガラスを大型化し、この分野へ持ち込んだ。自動車メーカーとの関係が深いことと、保有素材という2つの強みを生かし、新用途を開拓できた」

 --7月1日に社名をAGCへ変更する

 「すでに関係会社では約10年前からAGCを社名に使い始めていて、本体だけ旭硝子を続けていたが、バイオサイエンスや化学品にも力を入れ、事業構造を変えている。約30カ国で事業展開している企業として、グローバル化をさらに推進するためにも、変更した方がいいと考えた」

 --今年の抱負は

 「前中計では収益を上向かせ、ガラス事業やディスプレー分野に偏っていた構造を均衡させ、将来の方向性をはっきりさせるという3つの課題に取り組んだ。1つ目と2つ目は達成し、3つ目についてもバイオ事業などでM&A(企業の合併・買収)を含め積極投資した。今年はしっかり(利益を)刈り取っていく」

【プロフィル】島村琢哉

 しまむら・たくや 慶大経卒。1980年旭硝子。2010年執行役員化学品カンパニープレジデント、13年常務執行役員電子カンパニープレジデントなどを経て、15年1月から現職。神奈川県出身。