WH、投資会社の傘下で再建へ 東芝の債権売却に追い風

 東芝の元子会社で経営破綻した米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が、カナダ系の投資会社ブルックフィールド・ビジネス・パートナーズ傘下で再建を目指す見通しになった。WHは東芝の連結対象からすでに外れており、業績への直接的な影響はないが、東芝が持つWHの債権の売却が進めやすくなりそうだ。

 ブルックフィールドは他の機関投資家らとともに約46億ドル(約5187億円)でWHを買収すると発表した。米連邦破産裁判所などの承認を経て今年9月末までの買収を見込む。

 WHは米国での原発建設で巨額の損失を出し、昨年3月に米連邦破産法11条の適用を申請。現在も東芝が全株式を保有するが、裁判所の管理下で破産手続きを進めている。株式の売却益は破産手続きの中で裁判所がWHの債権者に配分するため、東芝への直接的な実入りになるわけではない。

 東芝はWHに対し、貸し付けや米電力会社への債務を肩代わりした分の債権を持ち、3月末までに第三者へ売却する方針。WHのスポンサーが決まったことで売却手続きには追い風になる。債権を売却して税務上の損金が確定すれば、税負担の軽減効果も見込める。

 東芝はWHの株式や債権を売却して、経営危機となったWHを自社の経営から早期に切り離し、原発事業の損失リスクを遮断する。ただ、WHの米原発計画をめぐり損害を被ったとして集団訴訟の動きもあるなど、リスクを完全に遮断できるかは予断を許さない。