【2018 成長への展望】コマツ社長・大橋徹二さん(63)


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 ■業界トップレベルの営業利益率達成

 --2017年を振り返って

 「国内外ともに需要が回復している。17年度は中期経営計画の2年目だが、おおむね目標は達成できている。昨年は米鉱山機械大手のジョイ・グローバル(現コマツマイニング)を買収し、建設作業の支援サービス『スマートコンストラクション』は順調だ」

 --コマツマイニングの状況は

 「買収が完了した4月以降、(1)売上高を増やす(2)コストを下げる(3)投資を抑制する-の3つの切り口に加えて、短期、中期、長期の時間軸で施策を考えている。短期的には想定以上に成果が出ている。新車販売は落ち込んだままだが、アフターサービスはようやく底打ち感が出てきた」

 --無人ダンプの普及状況は

 「既にチリ、豪州、カナダの鉱山で利用され、順調に広がっている。資源ブームの終息で落ち込んでいた鉱山機械は需要が少し回復基調にある。資源会社は新しい鉱山の開発に合わせて無人化を考えている。有人ダンプと無人ダンプをどう組み合わせるかが課題で、多くの台数を同時に動かしても(安全上)問題ないよう取り組んでいる」

 --電動化も進んでいる

 「建設機械、鉱山機械ともにパワーが必要なので、動力源はディーゼルエンジンになる。小型のフォークリフトなどは電動化が進むと思うが、コストが高いのがネック。EV(電気自動車)の普及に合わせて、建機でもバッテリーのコンパクト化や低コスト化が進むことを期待したい」

 --中計の策定時と環境が変わっている

 「数値目標は変えず、粛々と進めていく。(売上高などの)目標を掲げても、需要が旺盛なら自社の経営が不振でも達成できてしまう。このため今回の計画から、業界トップレベルの営業利益率を達成する、といった目標設定の仕方に変えている。ROE(自己資本利益率)10%レベル、連結配当性向40%以上の目標についても予定通りだ」

 --18年の世界需要は

 「全体的には大きなリスクはないのではないか。米国は税制改革法案も成立し、経済の調子がいい。中国も第2期習近平政権が発足し、急いで(経済の)ハードランディングはさせない印象だ。ただ、欧州が少し停滞気味。欧州が悪いとアフリカもスローダウンする。4月に公表する18年度の経営方針は、2月の春節(旧正月)開けの動向もみながら注意深く決める」

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【プロフィル】大橋徹二

 おおはし・てつじ 東大工卒。1977年コマツ。2009年取締役兼常務執行役員、12年取締役兼専務執行役員などを経て、13年4月から現職。東京都出身。