日立製作所 IoTで生産期間を半減できるシステム開発 全工程「見える化」カメラ8台で作業検証 (1/3ページ)

日立の大みか事業所の制御装置組立ライン。8台のカメラが作業者の動きを録画し、作業の遅れなどを検証する=昨年11月、茨城県日立市
日立の大みか事業所の制御装置組立ライン。8台のカメラが作業者の動きを録画し、作業の遅れなどを検証する=昨年11月、茨城県日立市【拡大】

  • 日立、大みか事業所(同社提供)

 ICタグやカメラを駆使して得た情報を人工知能(AI)で解析し、生産効率を飛躍させる-。平成30年はあらゆるモノがインターネットとつながるモノのインターネット(IoT)によって、日本の製造現場の革新がより進みそうだ。日立製作所は生産期間を半減できるシステムを開発し、社外への売り込みも始めた。昨年相次いだ品質管理問題で現場力の低下が指摘される日本の製造業だが、生産技術のデジタル革命は巻き返しの勝機となるか-。

 「昔は現場の職長が経験に基づいて判断し、指示していたけど、今はモニターで一目で分かりますよ」

 日立で発電所や上下水道などインフラの頭脳である制御装置を生産する大みか事業所(茨城県日立市)。作業員は現場作業がIoTの導入で一変したと打ち明ける。

 ブレークスルーとなったのは「見える化」だ。具体的には、制御装置の部品に無線識別(RFID)機能を持つICタグがつけてある。常に8万個のICタグを稼働させ、事業所内のモノの流れをほぼ完全につかんでいる。

 多くのスイッチやプリント基板などを手作業で組み立てるラインでは、作業指示書を設備の端末にセットすると作業時間を計測し、人や設備の状況も把握。ICタグも含めて収集したデータを基に作業の計画と進捗(しんちょく)をグラフで表示する。予定よりも作業が遅れそうな工程は一目瞭然だ。その際は「他工程から人を出して遅れを挽回できる」と作業者は説明する。