【PC Watch】電子情報産業 日系企業、生産額2%増の39.2兆円

JEITAの長榮周作会長
JEITAの長榮周作会長【拡大】

 ■JEITAが今年見通し

 2017年の電子情報産業の世界生産額は2兆7401億ドル(約309兆9660億円)で前年比6%増だった。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、18年も同4%増で成長が続く見通しだ。JEITAの長榮周作会長は「18年の日系企業の生産額は39兆2353億円を見込んでいる。スマートフォンの高速化、自動車の電装加工場による電子部品、デバイスが成長し、2%のプラス成長となる見通しだ。この右肩上がりは20年の東京オリンピックまで続くだろう」と日本の電子情報産業が引き続き成長をしていくという見通しを語っている。

 長榮会長は「JEITAは17年に会員制度を変更し、従来の電機というくくりからIoT(モノのインターネット)などへも枠を広げ、トヨタ自動車やソフトバンクといった従来のJEITAの枠には入らない企業も参加し、385の企業と団体から構成されている」と述べた。

 長榮会長は、JEITAが例年公開している「電子情報産業の世界生産見通し」についても説明した。電子情報産業の世界生産見通しは、半導体、AV機器、通信機器、コンピューターおよび情報端末、電子部品、ディスプレーデバイスなどの生産額を推計している。

 長榮会長は「世界経済の成長が加速するなか、生産性向上などのIT(情報通信)投資が拡大し、IoTなどを中心としたソリューションへの投資が続く」と述べ、グローバルな電子情報産業が3年連続の成長を続けていくという見通しを明らかにした。とくに、半導体やディスプレーデバイスなどが過去最高となり、成長を後押しするという。

 このうち日本企業は「17年の生産額が38兆5403億円と前年比5%増となった。スマートフォンの高度化、自動車の電装化、電子部品の生産が増えている」(長榮会長)。また、今後は20年に向けてIoTやデバイスなどへの投資で継続した成長が期待できるとしている。(インプレスウオッチ)