【新春直球緩球】「変革の実行と成長の獲得がテーマ」 三菱ケミカルホールディングス・越智仁社長

越智仁・ケミカルホールディングス社長(井田通人撮影)
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 --昨年を振り返って

 「石油化学以外の事業も堅調で、収益性の高い機能商品が着実に伸びている」

 --4月には三菱化学、三菱レイヨン、三菱樹脂の事業会社3社を統合し、「三菱ケミカル」を発足させた

 「統合で事業のスピードが速まり、新しい世の中の動きやトレンドに対する準備がしやすくなった。海外でも地域統括会社を設立し、マーケットに即応できる体制づくりが整った」

 --3社の社風の違いは解消しつつあるか

 「あまり違和感はない。当初はお互いに遠慮する部分があったが、収益がきちんと出ていることもあり、自然とまとまった感じだ。その意味ではラッキーだった」

 --平成32年まで5カ年の中期経営計画は、目標達成が見えてきた

 「表向きの目標は変えていないが、連結営業利益は3800億円から4300億円に実質上積みした。3800億円は必達目標だ。設備投資額は1兆1700億円と2000億円増額し、研究開発費用も250億円追加した。一方、売り上げ規模で3000億円分の不採算事業は撤退や売却を含め、何らかの対策を講じる」

 --今年の抱負は

 「中期計画1年目の28年は成長と変革への第1歩と位置づけ、2年目の29年は推進をうたった。3年目の今年は、さらなる変革の実行と成長の獲得がテーマとなる。目標達成に向け、これまで以上に重要な年となる」