【2018 成長への展望】SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん


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 □SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん(61)

 ■伸びしろある米国の保険市場に関心

 --昨年は米国のハリケーンなど自然災害があった

 「マーケット全体と比べると被害は少なかった。SOMPOインターナショナルの全米における自然災害のマーケットシェアは1%くらいだが、今回はその数分の1に収まった。700億円弱の損害は出ているが、相対的には高くなかった」

 --介護と海外事業に力を入れてきた

 「介護の市場は10兆円くらいだが、10年後には20兆円を超えて倍になるといわれている。年間7%の伸びで、こんな分野はほかにない。難しいのは民間だけではできない点で、民と官が未来志向でやっていく必要がある。利益の伸び率では介護だが金額でみると海外だろう。今後も海外M&A(企業の合併・買収)への関心は当然あるし、いいものがあれば動くつもりだ」

 --M&Aで特に狙っている地域はあるか

 「世界の保険マーケットは420兆円くらいだが、10年で700兆を超えるといわれている。その伸びしろの約6割が米国をはじめとした先進国だ。だからやはり米国を伸ばしたい。伸び率でいえば新興国だが、将来の成長性があるというのは買うときの期待プレミアムが高く、高値つかみになるリスクがある。すぐに利益が見通せるのは米国だ。新興国はそれぞれの国で巨大なコングロマリットを形成しており、外国企業が入ってもうまくいかない。マレーシアで2番手の銀行グループCIBMと銀行窓販で提携したが、こうした企業と組むことのほうがM&A以上に重要だろう」

 --国内は今後、人口が減り市場は小さくなる

 「人口減少をメリットとしてとらえたい。ロボット技術やAIの活用で人口減を補い、人間の知恵で新たなサービスを創造していくことが必要だ。『この価値なら高くてもいい』というものを必死で考えるという点で人口減はそれほど悪くはない」

 --具体的に考えていることは

 「保険はマイナスを可能な限りゼロにもっていく商品だが、ゼロをゼロのまま、あるいはゼロをプラスにすることを考えている。例えばサイバー保険は、被害を保険でカバーするというのは既にあるが、より良いのは被害が起きないことで、サイバーリスクの診断を世界有数の企業と組んで提供しており、診断結果を踏まえたセキュリティー対策などのサービスも提供し、最悪の場合は保険でカバーするということをやり始めた。介護でも要介護度が進まない、もしくは改善するような健康増進のアドバイスやサービスなどを提供できれば、多少高くても選んでもらえると考えている」

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【プロフィル】桜田謙悟

 さくらだ・けんご 早大商卒。1978年安田火災海上保険(現損害保険ジャパン日本興亜)入社。経営企画部長、同社社長などを経て、2012年4月から持株会社社長。東京都出身。