東芝の債務超過解消が確定 WH関連資産売却で経営再建に前進


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 東芝は18日、元子会社で経営破綻した米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)に対して保有する債権を米ファンドのバウポスト・グループに売却する契約をしたと発表した。売却益と税負担の軽減効果で株主資本が約4100億円改善する。昨年12月に実施した約6千億円の増資と合わせて、平成30年3月末の債務超過解消が確定した。これにより、東京証券取引所第2部の上場を維持する見通し。

 東芝は昨年11月時点で、今年3月末の債務超過額を7500億円と見込んでいた。だが、増資とWH債権の売却などで、資産が負債を約2700億円上回る見込みになった。

 東芝は米原発事業の巨額損失で29年3月末に債務超過に転落し、今年3月末に債務超過を解消できなければ上場廃止だった。上場維持がほぼ確定したことで、経営再建が大きく前進する。

 東芝は、米電力会社へのWHの債務返済を親会社として肩代わりした分(求償権)など合計約9100億円の債権を、バウポストに約2400億円で月内に売却する予定だ。

 東芝はこの取引で約1700億円の売却益を計上するほか、WH関連の損失額が確定して税務上の損金として認められるため、税負担が約2400億円軽減。WHに関連する米資金管理会社も売却し約100億円の売却益を得る。

 一方、東芝は保有するWHの株式全株を1ドル(約111円)でカナダ系投資会社に売却する。債権や株式の売却でWHを自社の経営から切り離し、原発事業の損失リスクを遮断する。株式を今年3月末までに売却できれば、約2千億円の税負担が軽減される。また、半導体子会社「東芝メモリ」の売却を完了して約1兆円の売却益が入れば、財務基盤はさらに厚みを増す。