グリッドマン、ウルトラマン、キャプテン翼…アニメ市場で相次ぐリメイク 新旧ファン取り込め (2/3ページ)

左から原作者の清水栄一さん、下口智裕さん、ULTRAMAN、神山健治監督、荒牧伸志監督
左から原作者の清水栄一さん、下口智裕さん、ULTRAMAN、神山健治監督、荒牧伸志監督【拡大】

  • 「SSSS.GRIDMAN」ティーザービジュアル (C)円谷プロ
  • 「キャプテン翼」 (C)高橋陽一/集英社・2018キャプテン翼製作委員会

「アニメーションだがデジタルの特撮だと思っている」

 「ULTRAMAN」は、累計発行部数が260万部を突破する清水栄一氏と下口智裕氏のコンビによるマンガ作品。空想特撮シリーズ「ウルトラマン」の主人公、ハヤタ・シンの息子という早田進次郎が主人公となり、強化スーツ(ウルトラマンスーツ)を身にまとった等身大のヒーローとして戦う。

 これを神山監督と荒牧監督は、モーションキャプチャーという人の動きを読み取り、3DCGによるアニメを生成する手法を使って制作する。数々の作品でモーションキャプチャーを活用してきた荒牧監督は、「ウルトラマンは特撮のヒーローとして人気を博した。モーションキャプチャーでウルトラマンの活躍を描くと、中に人間が入っている感じがある。アニメーションだがデジタルの特撮だと思っている」と話して、特撮好きにも訴える部分があることをアピールした。

 神山監督にとっては初のモーションキャプチャー作品。「キャプチャーの現場で役者さんが演じたデータを、その場で3Dのウルトラマンに流し込める。映像をチェックしている段階で、特撮っぽい感じがあります」と、初挑戦の面白さを話していた。発表会には原作マンガを手掛けている清水氏と下口氏も登壇。清水氏は、「もともと両監督の大ファンなので、両監督の新作アニメとして楽しみにしている」とアニメ化を喜んでいた。

 下口氏も、「役者さんが動いて、CGでウルトラマンが動いているのをリアルタイムで見られて、これまでに見たことがない映像になるんだという期待がその場で感じられた」と話していた。半世紀の伝統を持つキャラクターを斬新な発想でマンガにしたものを、最先端のテクノロジーでアニメにする。伝統と革新の融合が新しいファンを広げそうだ。

80年代はパンツの丈が短かった「キャプ翼」だが…