ヤマハ発動機 二輪車9モデルの燃費表示をカタログに誤記載

二輪車の燃費を誤ってカタログに記載した問題で謝罪するヤマハ発動機の斎藤順三上席執行役員(右)ら=19日、東京都港区
二輪車の燃費を誤ってカタログに記載した問題で謝罪するヤマハ発動機の斎藤順三上席執行役員(右)ら=19日、東京都港区【拡大】

 ヤマハ発動機は19日、国内で販売している二輪車の9モデルについて、カタログなどに記載している燃費に誤りがあったと発表した。開発段階で算出された数値が使われていた。いずれも平成29年4月以降に発売したモデルで、同年12月末までの販売台数は合計約2万7千台。今後は業務プロセスを点検し、再発防止策を徹底する方針だ。

 記載に誤りがあったのは国内二輪車メーカー4社が自主的に採用している燃費値「WMTCモード値」。発信や加速、停止など多様な走行パターンを加味し計算するため、使用実態に近い燃費とされている。

 だがヤマハ発は、市販用ではなく開発中の車両の測定値をカタログやホームページに表示していた。誤表示の対象は「ギア」「ジョグ」などの原付き1種7モデルのほか、2種の2モデル。二輪業界で決められた方法で測った場合と比べて9モデルで0・8~6・3%分を高く表記していた。

 WMTCモード値のデータは参考値のため、顧客への補償はしないという。東京都内で会見した斎藤順三上席執行役員は「信頼を損ねた責任を痛感しており、再発防止を徹底していく」と述べ、謝罪した。