希望・早期退職を募集した上場企業は5年ぶり増 採用活動活発化も追い風 平成29年、商工リサーチ調査

 東京商工リサーチは19日、平成29年に希望・早期退職者を募集した上場企業が25社に上り、5年ぶりに前年水準を上回ったとの調査結果を発表した。好景気で業績が好調なうちに既存事業の構造改革を進める企業が増えたほか、人手不足が深刻になる中、企業の採用活動が活発化し転職が比較的容易になったことも人員整理を後押しした。

 25社の募集人数(人数を限定しない社は応募人数で集計)は3087人。28年の18社・5785人に比べ企業数は増えたが、人数は大幅に減少した。商工リサーチは、景気が良くなり過去に踏み切れなかった前向きな組織再編に手を付けやすくなったと分析。「今後も体質強化策としての希望退職は増える」とみる。

 募集人数が最も多かったのは、スマートフォンの普及で主力のデジタルカメラの販売が低迷するニコン(グループ会社含め1千人)。また、上位5社には経営再建中の中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(240人)、中堅コンビニのスリーエフ(180人)などが入った。

 募集企業の数は円安で大手企業の業績が好転した25年以降減少し続け、28年は過去最小を記録していた。