GMOに企業統治の改善を提案と発表 “物言う株主”香港ファンド

 香港投資ファンドで物言う株主として知られるオアシス・マネジメントは19日、IT大手GMOインターネットに企業統治の改善を求める株主提案をしたと発表した。3月下旬に開催予定の定時株主総会に向け、他の株主に賛同を呼び掛けた。

 提案は、買収防衛策の廃止や委員会等設置会社への移行など6項目。経営陣が自己保身に走るのを防ぎ、社外取締役による監視強化を求める狙い。オアシスの紫垣拓也アナリストは共同通信の取材に「熊谷正寿会長兼社長に権限が集中しすぎている」と説明した。

 GMOインターネットは、法人向けサーバーなどを展開するグループの中核企業で、熊谷氏が株式の40%超を握る。提案可決に向けたハードルは高いとみられ、オアシスには少数株主の声を集め、自発的見直しを迫る思惑がありそうだ。

 オアシスはGMO株が収益の安定性に比べ割安と判断し、昨年夏頃から取得を本格化。大量保有報告書によると5%超保有している。