トヨタ、仏工場に400億円投資 主力小型車全面改良へ設備刷新

 トヨタ自動車がフランスのバランシエンヌ工場の設備刷新に400億円程度を投資することが20日、分かった。2019年にも全面改良する主力小型車「ヤリス(日本名ヴィッツ)」の生産に対応する。近く正式発表する。

 次期ヤリスでは、開発や生産の新手法「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を小型車で初めて導入する。このため設備の大幅な入れ替えが必要で、既存工場としては大型投資となる。

 バランシエンヌ工場は01年に稼働し、現行ヤリスを生産している。16年の生産実績は約23万8000台で、欧州では最大の拠点だ。

 設備の入れ替え後も生産能力に大きな変更はない見通し。

 欧州では小型車の需要が大きい。ディーゼルエンジン車の排ガス規制逃れ問題が発覚した後、トヨタが得意とするハイブリッド車(HV)の人気も高まっている。次期ヤリスで攻勢をかける。

 TNGAはHV「プリウス」や高級車ブランド「レクサス」の一部車種などには既に導入している。