X-mov Japan 自走ロボ、大阪で実証実験

教育現場で活躍するペッパー。自走機能があれば活躍の場はさらに広がる=滋賀県草津市
教育現場で活躍するペッパー。自走機能があれば活躍の場はさらに広がる=滋賀県草津市【拡大】

 ロボット向けアプリ開発のX-mov Japan(兵庫県赤穂市)は、ロボット自らが位置を判断するSLAM技術を使った初の自走実験を27、28の両日、大阪市住之江区の複合商業施設「アジア太平洋トレードセンター(ATC)」で行う。ソフトバンクの移動型ロボット「ペッパー」が施設内を動きながら、買い物客への案内が可能かなどを調べる。

 ペッパーの自律走行技術は当初、任意の場所に目印を置き、ペッパーのカメラで追跡しながら移動する「マーカー方式」が主流だった。一方、全日本空輸と新日鉄住金ソリューションズが、2017年2月に宮崎空港で実施した自走実験では、スタッフが事前にヘッドマウントディスプレー(HMD)を装着して空港内の位置を記憶。ペッパーはそのHMDを着けて位置情報を読み込んでいた。

 現在、ペッパーは移動を伴わない受付や呼び込みなどの業務で主に使われている。ペッパーが自走できれば、館内警備などの移動を伴う業務にも活用ができ、より人間に近いサービスが提供できるようになる。人手不足が深刻なサービス業や警備業の問題解決に役立ちそうだ。