職場からメンタル不調を“追放” ココティアコンサルティング・高橋雅美社長


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  • 「アクティブメンタル」の企業向けセミナー。労使がともに取り組むことで活気ある職場づくりを目指す

 働き方改革や健康経営をキーワードとした企業のメンタルヘルスへの取り組みが活発化している。社内研修実施などの対策は進んでいる一方で、メンタル不調者が減らない現状に各職場は悩まされている。ココティアコンサルティングの高橋雅美社長は、働きがいのある職場をつくることで不調者を出さない「アクティブメンタル」という独自の手法を生み出し、導入企業の価値向上につなげている。

 ◆個別の強み生かす

 アクティブメンタルは、各企業個別の強みや特徴を生かして働きやすい職場環境を整備する。歴史ある老舗であればその伝統を、ベンチャーであれば挑戦する姿勢を、それぞれの企業理念に合わせて経営者と従業員がビジョンを共有して具体案を策定し、実施する。

 社長直結のプロジェクトチームを立ち上げ、自社で企画立案する。経営者が本気で職場を変えるという覚悟を示し、従業員が自ら関与することで一人一人の意識改革を促す。

 同社は「社内の風通しを良くするためイベントなどの『場作り』をお勧めする」といったアドバイスはするが、単純に他社での成功事例を薦めることはしない。具体的に何をするかはプロジェクトチームで決める。

 例えば、経営幹部とのランチミーティングなどの交流や、感謝カードの交換による社員同士の「感謝の見える化」制度など。これらを実施することで一体感が生じて活気づき、働きがいのある職場をつくる。不調者を出さないようにして人材の定着を進めて生産性を向上させ、企業業績の成長にもつなげる。

 高橋社長は30代前半のころ自律神経失調症と診断されたが、会社に勤めながら克服した経験から、心の健康回復を支援する臨床心理士に関心を持ち、資格を取得。外資系製薬企業のCSR(企業の社会的責任)の一環として患者支援や疾患啓発キャンペーンの企画運営を行い、社員のメンタルヘルス改善に寄与してきた。2013年に退職した後はフリーのカウンセラーとして相談を受けるほか、企業人事へのコンサルティングなどに取り組む。

 ◆働きやすさを追求

 しかし従来のメンタルヘルス対策では対症療法にしかならないことを痛感するようになる。「カウンセリングにより回復後に復職しても、職場環境が以前と同じなのでまた不調になってしまう」と気がついたからだ。

 「一見すると健康そうに見える人も、まだ不調になっていないだけかもしれない。働きやすい職場を実現させることが一番大事」と職場環境の改善にまで踏み込む独自のアクティブメンタルを普及させることを目的に17年1月に法人を設立する。

 これまでに2500件以上の相談を受けてきた。ストレスチェックが義務化され、メンタルヘルス予防への環境は整ってきている。しかし事業所からは「どう活用していいか分からない」と戸惑う声が上がっている。「制度を十分に生かすためにも、アクティブメンタルへの潜在ニーズを掘り起こしていく」と従業員が生き生きと働く、活気ある職場づくりを進めていく。

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【プロフィル】高橋雅美

 たかはし・まさみ 上智大文卒。帝人、ブリストル・マイヤーズ日本法人に勤務。フリーのカウンセラーとなり、2017年1月ココティアコンサルティングを設立し、現職。宮城県出身。

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【会社概要】ココティアコンサルティング

 ▽本社=東京都中央区銀座5-6-12 みゆきビル7階

 ▽設立=2017年1月

 ▽資本金=300万円

 ▽従業員=1人

 ▽事業内容=職場環境改善コンサルティング