日産ルノー連合、初の世界2位で首位射程も、トヨタはEVで反撃

電気自動車「リーフ」を生産する日産自動車追浜工場。同社と仏ルノー、三菱自動車の企業連合は世界販売台数でトヨタを抜いた=平成29年9月、神奈川県横須賀市
電気自動車「リーフ」を生産する日産自動車追浜工場。同社と仏ルノー、三菱自動車の企業連合は世界販売台数でトヨタを抜いた=平成29年9月、神奈川県横須賀市【拡大】

 2017年の世界販売台数の合計がトヨタ自動車を抜いて2位となり、存在感の大きさを印象づけた日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の企業連合。車台の共通化によるコスト削減など本格的な相乗効果を発揮するのはこれからだが、世界首位を射程に入れた格好だ。ただ、日産が軸足を置く北米市場では競争環境が悪化、迫る電動化の波にはトヨタが本腰を入れており、気の抜けない状況は変わらない。

 カルロス・ゴーン会長は昨年9月、2022年に企業連合で年1400万台を販売する計画を打ち出した。「目標でもターゲットでもない」と、販売を着実に積み重ねると自然に達成できる販売台数だと強調したが、実現すれば独フォルクスワーゲン(VW)を抜き去る可能性が高い。

 企業連合は既に相乗効果の創出に取り組んでいるが、車台の共通化や、3社の技術を互いに活用した新型車の開発・投入が本格化するのは20年以降とみられる。17年の販売台数は単純な合算だが、相乗効果がこれを押し上げる展開になれば、企業連合の強さが際立つことになる。

 一方で、足元の課題は米国と日本にある。日産の世界販売の4割近くを占める北米市場では、競争激化で「インセンティブ」と呼ばれる販売奨励金の積み増しから収益性が悪化。昨年12月の販売台数も前年同月比12.5%減少した。日本でも新車の無資格検査問題の影響で12月まで3カ月連続で販売が落ち込んでいる。

 今後は中国などで強化される環境規制への対応も競争上、重要な要素となる。既に電気自動車(EV)「リーフ」を販売し先行する日産に対し、トヨタはEV向け電池でパナソニックと連携するなど電動化でも巻き返しを図る構えを見せている。(高橋寛次)