【Luxeな日本 ~地元発】「石切山脈」で非日常の絶景を楽しむ 有働文子

「石切山脈」の奥山採石場。壮大な石の屏風を連想させる
「石切山脈」の奥山採石場。壮大な石の屏風を連想させる【拡大】

  • 有働文子

 東京駅や最高裁判所、国会議事堂などに使われているのが、茨城県笠間市で採掘される稲田石である。採掘規模日本一と言われる東西10キロメートル、南北5キロメートル、深さ1キロメートルの採石場は「石切山脈」と呼ばれている。

 稲田石の正式名称は稲田白御影石。白く澄んだ石肌と均整のとれた石目が特徴だ。採石場の景観は壮大な石の屏風(びょうぶ)を広げたようで、その非日常な景観に、特撮映画やドラマのロケ地としても頻繁に利用されている。

 絶景スポットとして人気が高く、昨年は約3万人が訪れた。見学者からは映画「天空の城・ラピュタ」やローマのコロッセオのようとの声が聞かれる。リピーターも少なくないそうだ。

 明治時代中期から本格的な採石が始まった採石場だが、さらに100年以上切り出せるという。前山採石場と奥山採石場に分かれ、石を切り出す現場を間近で見学できるだけでなく、工場では石が出荷される工程を見ることもできる。採石場近くには稲田石で造られたオブジェが約40体並び、採石場を背景にした写真撮影に最適だ。

 平日は見学が可能で、採石場の管理会社・想石の市田洋三さんは「新緑の季節が特にオススメ。壮大な自然と石の魅力を味わえる絶景をぜひ見てほしい」と話している。

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【luxe(リュクス)】 フランス語で元の意味は「贅沢」。最近は優雅で上品でありながら、洗練された贅沢なもの・ことなどの意味で使われる。

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【プロフィル】有働文子

 うどう・ふみこ 元茨城放送レポーター。茨城県内の人・モノ・行事を2年間で、約800カ所取材。現在はフリーアナウンサーとして県内外で幅広く活動中。

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