営業の全通話をAIで文章化 SMBC日興、業務量を削減

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 SMBC日興証券は30日、人工知能(AI)を活用し、営業職員の通話内容を自動でテキスト化し、チェックする取り組みを3月末までに開始すると発表した。これまでも、現場で無理な営業が行われていないかなど、通話内容の一部を聞き直すなどして確認していたが、AIの導入で全ての通話が確認できるようになる。同時に年間数万時間の業務量の一部も削減できる見通しだという。

 音声をテキスト化するソフトは以前から導入していたが、精度が60%程度と低く、職員が録音を聞き直して通話内容を確認する必要があった。それがAIの活用でテキスト化の精度は75%にまで向上。録音を聞き直す頻度を下げることが期待できるほか、「絶対」や「安全」など、無理な営業が行われている疑いがあるキーワードを自動的に検索できるようになり、確認作業も効率化されるという。

 業務の簡素化により、これまでは通話記録の一部をサンプル調査していたが、携帯電話も含めた全ての通話が確認できるようになる。将来は顧客対応の向上にも活用できる可能性があるという。