経営戦略本部長を務め、次期社長候補の大本命と目されていたが、昨年11月末に田中孝司社長から呼ばれた際には「正直、頭が真っ白になった」と苦笑した。
従来型携帯電話(ガラケー)のインターネットサービスといえば、NTTドコモの「iモード」が語られることが多い。しかしコンテンツ本部長時代に主導したauの「EZweb(イージーウェブ)」も、動画コンテンツなど今の時代を先取りしたサービスを次々に実現し、一時代を築いた存在だった。
スマートフォン時代になってもアプリ取り放題の「スマートパス」など、契約者に身近なサービスを投入。平成28年からは経営戦略を担当し、田中氏と二人三脚で中期経営計画の策定を進めた。
モノのインターネット(IoT)など新しい通信サービスの登場を控える今を「皆さんが思う以上の変革期」とみる。「お客さま主体で考えると新たなチャレンジができる」と、新時代のサービスに意欲的だ。
プライベートでは東京マラソンに出場するほどのアウトドア派だが、「社長を見習って休日もパソコンで仕事するようになった。アウトドアと両立したい」と笑顔を見せた。(大坪玲央)