【ソニー社長交代】危機感バネに“完全復活”なるか (1/2ページ)

 平成30年3月期に過去最高益を見込めるまでに復活したソニーだが、長引く不振で色あせたブランドの再生など課題も残る。次期社長に内定した吉田憲一郎副社長(58)は、“完全復活”を成し遂げることができるのか-。

 「元気なソニーが戻ってきたといわれるようになった。新しい経営計画が始まるタイミングでの交代が適切だ」。平井一夫社長(57)は2日の記者会見で、サプライズとなった社長交代の理由を説明した。

 吉田氏は平井氏を番頭として支え、テレビなど競争の激しい分野で量を追わずに高級品に絞る構造改革に奔走し、V字回復を牽引(けんいん)した人物だ。年上の後継者では守りに入るのではとの指摘もあるが、平井氏は「大きな会社に必要な強いリーダーシップや、さまざまな事業についての幅広い知見を持っている」と最適な人物と強調した。

 回復したといえ、世界の競合には利益水準や時価総額で大きく水をあけられており、「そこに対する危機感はある」と吉田氏は語る。ソニーの30年3月期の本業のもうけを示す営業利益見通しは7200億円。これに対し、韓国サムスン電子の昨年通期の営業利益は約5兆4千億円だ。今後は、さらに力強い成長戦略が欠かせない。