部品メーカーもEVシフト 電池実用化、会社設立…収益源確保へ生産強化

 大手自動車メーカーの電気自動車(EV)シフトに合わせ、部品メーカーもEV用製品の研究や生産の強化に取り組んでいる。EVはエンジン車に比べて部品の数が大幅に減り、経営に悪影響が出る恐れもあるため、新たな収益源確保を急ぐ。

 日本特殊陶業は、EV向けに「全固体電池」の実用化を目指す。現在主流のリチウムイオン電池に比べ、1回の充電で走れる距離を大きく伸ばせる次世代の電池だ。同社はエンジンの点火プラグで世界トップシェアを誇るが、担当者は「従来の部品がなくなるリスクに今から備える」と話す。

 住友理工では、売り上げの1割強を占める燃料の配管部品がEVでは必要なくなる。エンジン用の防振ゴムをモーターに応用するなどEV向け製品の開発を進める。

 トヨタ自動車グループのデンソーは昨年9月、トヨタやマツダと共同でEVの基盤技術の開発会社を設立。車づくりに初期から参画し、EVシフトの主導権を握りたい考えだ。米テネシー州の工場には1000億円以上を投じ、EVなど電動車向け部品の増産に備える。豊田自動織機も車載用電池の開発に着手した。

 EV普及には充電設備などインフラ整備が課題となる。野村総合研究所の田中雄樹上級コンサルタントは、ハイブリッド車(HV)などエンジンを搭載した低燃費車が先行して販売台数を伸ばすとみており「エンジン車とEVの双方に対応した取り組みが求められる」と指摘した。